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寒い冬の出産
味菜だより                    平成23年2月23日
やっと春らしくなりました!!町部より3度ほど気温が低い我が家で、やっと梅が咲きだしました。今年は、梅の手入れは全然出来てなくて、「梅切らぬ馬鹿」と言いますが、剪定作業をしていません。申し訳ない気持ちです。今年の冬は、寒さが厳しくて、毎日の作業に時間がかかり、豚の飼育だけで精一杯になりました。
冬になりますと、我が家の家の中は、まきストーブを焚きます。薪割りや煙突掃除が加わり、今年から、全てが息子の作業になってしまいました。膝が悪くて、屋根に上れなくなりました。今年は-5度を体感しました。その日は、さすがに、水道などが凍り、解けるのに午後までかかりました。そんな中でも、仔豚達は生まれました。現在子豚が約50頭います。一番寒い時は、出産床は醗酵床にして、地温を保ちますので仔豚達は元気です。
特に、イノシシの血が混ざりました、クオーターの豚は、生命力が強くて、生まれて3日目には、しっかり自分の足で、動き回れます。それに比べ、家畜として、改良が重ねられた豚は、しっかり力強く歩き回るには、1週間が必要なようです。自然界のイノシシは、すぐに立ち、自分の足で敵から逃げることが必要で、生きるためには自分で生き延びなくてはなりません。我が家には13頭の母豚がいます。その中に、食欲があまりに旺盛すぎて、何時もほかの豚の餌まで食べる、巨漢の母豚がいます。
太りすぎで、何時も出産では難産で、3頭くらいしか産めません。今回も随分大きなお腹をしていましたが、心配していましたら、午後から出産が始まり、夜までかかり、10匹を産みましたが、難産で、子豚は仮死状態で生まれ、生まれてもすぐにおっぱいに走ることが出来ません。次の日までに全てが死にました。初めての経験です。
豚の赤ちゃんは、生まれてすぐに初乳を飲み、体温が上がり、すぐに体が温まり、元気になりますが、自分の足で立ち、おっぱいを探し出すことが出来ないときは、死につながります。我が家では人間が手を貸すことは致しません。生きる力を持つ、命だけが生き残ることになります。前回も難産で、3匹しか産みませんので、もう1頭次の日うまれるように準備していました。もう1匹は、無事に出産して、上手に子育てしています。
イノブタは、愛情も深くて、2ヵ月半母乳を飲ませて、母豚はやせ細りましたので、離乳をさせるため、離しました。すると、ずっと母豚は泣き続けて、小屋から出たいと、子豚を心配して、あちこちの壁を壊していました。考えて見ますと、自然界でも、ずっと長く母豚と行動を共にします。イノブタも同じ行動を取るようです。
人間も、出産時太りすぎは駄目とお医者さんから注意されますが、こうして、目の前で、豚の出産を見ていて、なるほどと良くわかります。
こんな姿を是非、多くの方に見ていただきたいとも感じました。
by ajisaishizenmura | 2011-02-23 08:23
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